JANOG55に参加しました
JANOG Meeting 55に参加しました。
JANOG Meeting 55 とは
JANOG Meetingは、日本ネットワーク・オペレーターズ・グループ(JANOG)が主催するネットワークやサーバー、ITインフラストラクチャに関するミーティングです。
夏冬の年二回、日本各地で開催されています。
今回のJANOG Meeting 55は京都府のみやこめっせという場所で1月22日から24日の3日間開催されました。
wakamonog meeting 15
JANOG Meeting 55の前日、1月21日の17時から、0x20歳前後 (ふんわり) を対象とした勉強会「wakamonog meeting 15」も開催されました。私もギリギリ対象年齢であったため、参加させていただきました。
そこでお話ししていただいたTLの内容もこの時期に一部入っています。
参加動機
参加動機としては、最近のネットワークや運用に関するトレンドやノウハウを学ぶためという点が大きいです。
会社への参加交渉やレポート提出の手間を省くため、今回は個人参加という形を取りました。
(会場では職場の関係者と偶然会いましたが。)
参加レポ
JANOG Meetingでは、プログラムや協賛展示の他に、自由に発表・議論ができる「野良BoF」、ネットワークトラブルシューティングコンテスト「NETCON」といった企画も用意されていました。
今回はリサーチ不足により、「野良 BoF」と「NETCON」への参加は見送りましたが、
それ以外のプログラムは事前にリストアップしていたため、スムーズに各プログラムに参加できました。
参加したプログラム
- 【ハンズオン】 ネットワークエンジニアの一歩 -手を動かした先に視える世界-
- ネットワークオペレーター向けセキュリティアラート事例紹介
- ノリで造る!ネットワーク運用基盤開発
- 分散か?集中か?-centralized vs distributed -
- いかにして我々は7/19の史上最大規模の障害から復旧したのか
- 気になりますよねっ、IPv4アドレスの移転・売買・リースの実態 !!
- DNSのアノ現象、正しく説明できますか?
- 警察と通信事業者の協力のホンネ #2
- おいでやすNOCはん!〜なんぎな故障もはんなり解決。その知見を集めて運用の新たな未来を紡ぐ〜
オフレコプログラム以外のプログラムについては、資料が公開されていたり、後日アーカイブが公開されたりするようなので、そちらをご確認ください。
オフレコプログラムについても感想を書こうと思いましたが、オフレコ部分に言及せずに内容を伝えることが難しいため、割愛しました。感想を聞きたければVRChatか何かで私に聞いてください。
トラブルシューティング関連
以下のプログラム関連です
- 【ハンズオン】 ネットワークエンジニアの一歩 -手を動かした先に視える世界-
- いかにして我々は7/19の史上最大規模の障害から復旧したのか
- トラブルシューティングのすゝめ (wakamonog)
サービスの運用にはトラブルがつきもの。トラブルシューティング力を鍛えるための考え方や実際の事例を学びました。
通信やネットワークに起因しそうなトラブルの場合は、パケットの気持ちになって考えることが大切らしいです。
例:
- 機器の特定 (横方向の切り分け)
- 機器内での原因の特定 (縦方向の切り分け) OSI参照モデルを頭に描き、パケットの処理される過程などを考えてみる。
また、トラブルシューティングの際の考え方はNETCONなどが良い教材になるというお話もありました。
NETCONスタッフが実際にはまった事例をもとにして作られた問題が多いため、実務にそのまま応用できることが多いそうです。
メーカードキュメントを参照することも意外と役立つことが多かったりするそうです。 理由としては
- 設定例以外にも充実した説明やコマンド例などがたくさん載っている。
- 内部構造を知ることでハードウェア処理をトレースすることができ、実挙動を理解することができる。 などがあるそうです。
また、障害対応は1人の個人技ではなく複数人でとりかかるべきものなので、状況を説明できるようになっておくべきです。
以下のような5Wを意識して具体的に何が起きているかを説明できるように情報整理をするとよいらしいです。
- いつ
- どの範囲で
- どのサービスが
- どういう事象が
- どのようなロジックで
運用関連
- ノリで造る!ネットワーク運用基盤開発
NW運用の自動化、とりわけアラート対応の自動化ツールを開発した話でした。
NW構築/運用を主業務としたチームが開発したため、苦労や工夫点のお話もあり、参考になりました。
特に、マイクロサービスアーキテクチャでの開発は一つ一つのサービスの開発負荷を抑えることができ、開発を専門としないチームにとっては有効な手法だと感じました。
運用に関するツールというものを運用チームが作成するというのは、小回りが利いたり、実運用に即したものを作れるというメリットがある一方、
運用チーム全員が開発できるわけではなく、人材のスキルに依存するという点やメイン業務ではないのでまとまった開発の時間が取れないという点が課題として浮き彫りになりました。
まとめ
多くのプログラムで話を聞き、参加者とも交流しました。
案外古い技術が使われ続けていたり、技術的負債を抱えながらも現場が改善に取り組んでいることを肌で感じました。
今回はプログラム中心の参加でしたが、次に参加するときはは野良BoFやNETCONにも参加してみたいと思います。
次回のJANOG Meeting 56は島根県松江市で開催されるそうです。
個人で参加するには少し遠いので、会社と交渉してみるかもしれません。ダメならストリーミング参加かな?